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買う前より買った後のほうが他人の物や広告が気になってしまう理由~マーケティングに応用する

公開日: : 最終更新日:2017/06/25 マーケティング

はじめて眼鏡を買った後に、急に他人の眼鏡が気になりだす。はじめてスーツを買った後に、いままで特に気にしなかった他人のスーツ姿のファッションチェックをする。車を買った後に、別の車のパンフレットがやたら目に付く。

こんな経験だれでもありますよね。

これには次のような心理が働いているのです。

自分の選択が正しかったのか確認したい心理

人は買い物した直後に、「本当にいい買い物をした」という気持ちと、「失敗した買い物だった」という2つの矛盾した気持ちを抱えます。

この不安定な気持ちを解消しようという心理が自然と働くので、人は買った後ほど、広告を隅々まで眺めたり、他人の持ち物と比較したりします。

広告や他人の持ち物などから情報をあつめ、自分は正しい選択をしたもしくは失敗の買い物だったと、どちらかに決定させなければ気が済まないのです。

マーケティング理論ではこれを、認知的不協和の解消と呼んでいます。

認知的不協和とは、自分の中で矛盾した気持ちを抱えている状態のことです。または、このときに感じる不快な感情のことです。

この認知的不協和があるので、人は買い物をした後に、積極的に情報を集めて認知的不協和を解消するように努力してしまうのです。

認知的不協和を解消してあげてリピーターを獲得する

認知的不協和をマーケティングの面から考えてみましょう。

この「買った後に不安になる」心理をうまく利用して顧客獲得に努めてる有名企業がベンツです。

ベンツオーナーになると、オーナーだけが閲覧できる会員専用サイトがあり、車の保守履歴やドライブ履歴が見れます。それに、オーナーだけのコミュニティに入れたり、オーナー限定のサーキット体験や新型モデル発表パーティーなどもあります。

ベンツのように買った後にいろいろなサービスを受けられると、「買ってよかった」になり、認知的不協和が解消されます。当然、買ってよかったを選択したお客様はリピーターになります。

このように、買い物をした後に『良かった』のか『失敗だった』のかに揺れている不安な状態に積極的なアフターサービスをすることにより、『良かった』に持っていく工夫をすることで顧客獲得に繋がります。

まとめ

お客様は買った後ほど不安になります。

「買ってよかった」のか「失敗した」のかの2つで気持ちが揺れているのです。

その不安を「買ってよかった」に固定させることにより、リピータになってくれます。

そのためにはアフターサービスが重要です。

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