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好きなことを仕事にするという風潮はいかがなものか

公開日: : 最終更新日:2017/06/25 キャリアアップ

誰でも好きなことだけして生きていきたいし、嫌なことはなるべく避けたいです。

昔は「仕事は辛いもので遊びではない」というのが一般的でした。しかし最近では声を高らかにして、好きなことを仕事にすることの素晴らしさを公言する著名人や有名ブロガーなどたくさんいます。

確かに好きなことを仕事にできたら幸せです。「仕事は遊び」なんて言葉、私も使ってみたいです。

最初は私も好きなことを仕事にすることに賛成派だったのですが、今は反対派です。

全員が好きなことだけしかしなかったら経済が成り立たない

例えば私は漫画を読むことが好きですが、それだけでは収入は発生しません。

もし家で漫画を読むだけでお金がもらえるならずっとそうしてます。でもそれじゃあ経済が成り立たちません。

漫画を読んで感想をブログに書く、そして誰かが読んでくれてブログから広告収入を得るというところまできて初めて経済の歯車にハマるので収入が発生するのです。

しかし、感想をブログに書くのは面倒だし、好きなわけでもありません。

いくら好きなことを仕事にしている人でも、結局なにかしらめんどくさいことや、やりたくないことを少なからずやっているはずです。

これを教えず、「好きなことを仕事にする素晴らしさ」を説いても意味がありません。

サッカー選手でもアイドルでも、やりたいことやっているようで、同時にやりたくないこともやっているのです。

それに、いわゆる3Kと呼ばれる「汚い」「きつい」「危険」という仕事があります。

これらを好んで仕事にする人は少ないと思います。しかし、誰かがやらなくてはいけない仕事です。

3Kは学歴社会の競争で負けた人々がやる仕事なのでしょうか?

様々な事情でその仕事をしているわけで、事情を知らない他人がとやかく言えるわけではありません。実際好きでやってる人も少数派ながらいることも事実ですが。

やりたくないけど「給料が高い」で選んでもいい

好きじゃない仕事でも、めちゃくちゃ給料が高かったらどうでしょうか?

「好きなことを仕事にする」を推奨する人々は「給料」のことを度外視してることが多いです。

給料目的で働くのは当たり前であり、給料が高ければ高いほどやりたくないことも甘受できるのが普通の心理です。

というか、就職活動をするときに好きか嫌いかを基準に決める人が多いですが、そんな基準はあいまいなものだと知るべきです。仕事なんてものはやってみないと自分の適正に合ってるかなんてわからないからです。

なので、やりたい仕事を探している暇があれば「もらえる給料額が多い」仕事を探すことをお勧めします。

どんな仕事でも労働の喜びを感じられる

ムリに自分に合った仕事、好きな仕事を探さなくても、そもそも「労働」という行為は人間に喜びを感じさせる効果があります。

それは、「人々や社会の役に立っている」という喜びがあるからです。

労働で世に役に立たないものなど一つもありません。なにかしらどこかで人の役に立っているからこそ経済の歯車にハマって収益が発生しているのです。

有名な話で、囚人の労働というものがあります。

「穴を掘らせて、その穴を埋めさせる」のです。

こんな無意味なことはありません。この作業を繰り返しさせると、肉体的にも精神的にも崩壊するそうです。

AIが発達したら好きなことだけで生きていけるか

古代ローマ社会の奴隷をご存じでしょうか?テルマエ・ロマエで面白おかしく扱われていましたが、奴隷たちのおかげで古代ローマ市民は、好きなことだけして生きている状態だったのです。

危険な仕事は当然のこと、会計士や教師、医師にいたるまで奴隷が仕事をしていたのです。ちょっと前に東大教授が「古代ローマの奴隷は今でいうサラリーマン」と発言しネットが荒れたそうですが、この言葉は別にサラリーマンを卑下しているわけではなく、そもそも古代ローマの奴隷が今でいうサラリーマン並みに多種多様な職種があったということでしょう。

さらに、奴隷にも帰る家があり、食事も十分与えられていたのです。中にはサボる奴隷までいましたが、ムチで叩くなんてことをしたら逃げてしまうのでそれはせず、私たちが想像する奴隷とは実際はずいぶん違います。

現在の我々日本人の仕事は、100年前の人が見たら遊んでいるようなものです。今後AIが発達した100年後の人が私たちサラリーマンを見れば、奴隷だったと言うかもしれません(笑)

とりあえず現在の日本で奴隷制度が作られるわけありませんが、貴重な労働力として今後AIが注目されています。

AIが働いてくれれば、3Kだろうがなんだろうが文句を言われず、給料も支払わなくていいわけです。そうなれば古代ローマ市民のように日本人は好きなことだけをして生きていけるのでしょうか?

AIが危険な仕事やめんどくさい仕事を肩代わりしてくれれば、人間がより好きなことをできる可能性は高まります。逆に、AIに仕事を奪われ無職になる人も大勢出てくるでしょう。

しかし、日本には憲法上「最低限度の生活」の保障がありますので、飢え死にすることはありません。AIの技術を海外に輸出し、日本が潤えば本当に古代ローマの市民のような「働かなくても好きなことだけして生きていける人々」が増えるかもしれません。

まとめ

一部の成功者が好きなことを仕事にしているからと言って、それが全て正しいという風潮はよくありません。

その成功者たちは「好きなことを仕事にすること」を勧めはしているけど、実際に世界中のみんなが好きなことばかりやり始めたら困るということはわかった上で「俺だからできたんだよ。おまえらどうせできないだろうけどな」という意味で発言しているに過ぎません。90%以上自慢からくる発言です。

自分の好きな仕事を見つけることは大切です。しかし、どんな仕事も社会の役に立ち、なくてはならないということを大人は子供に伝えるべきなのです。

この記事を書くにあたり参考になった書籍

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