株式投資をしていると「配当金」という言葉をよく耳にします。
「株を持っているとお金がもらえるの?」「いつ、どうやってもらえるの?」という疑問を持っている人も多いと思います。
この記事では、配当金の仕組みから受け取り方、税金のこと、さらに配当金と並んでよく話題になる「株主優待」まで、わかりやすく解説します。
配当金とは?
配当金とは、会社が利益の一部を株主に分配するお金のことです。
会社は商品やサービスを売って利益を得ます。その利益の一部を「株を持ってくれているみなさんへのお礼」として株主に配るのが配当金です。
株を多く持っているほど、受け取れる配当金も多くなります。
配当金も株主優待も、出す会社と出さない会社がある
配当金も株主優待も、すべての会社が必ず出すものではありません。会社の方針によって、次の4つのパターンがあります。
- 配当金あり・株主優待あり(どちらも受け取れる)
- 配当金あり・株主優待なし(現金のみ)
- 配当金なし・株主優待あり(モノやサービスのみ)
- 配当金なし・株主優待なし(どちらもない)
「配当も優待もない会社の株を買う意味はあるの?」と思う人もいるかもしれませんが、株価の値上がり益(キャピタルゲイン)を狙うスタイルであれば、配当も優待も関係なく投資対象になります。
利益が出ていても「配当は出さずに会社の成長に再投資する」という方針の会社もあります。特にIT系や成長段階のベンチャー企業はこのタイプが多いです。一方、電力・通信・食品・金融などの安定した業種は配当を継続して出していることが多く、「高配当株」として投資家に人気があります。
いつもらえるの?権利確定日と権利落ち日を理解しよう
配当金をもらえるタイミングは、会社によって異なります。多くの日本企業は年2回(中間配当と期末配当)支払います。3月決算の会社であれば、9月と3月が権利確定月になることが多いです。
権利確定日とは?
配当金を受け取るには「権利確定日」に株を保有している必要があります。この日に株主として登録されていることが条件です。
ただし注意が必要なのは、権利確定日当日に株を買っても間に合わないという点です。
株の売買は約定(取引成立)から2営業日後に受け渡しが完了する仕組みになっています(T+2決済)。つまり、権利確定日に株主として登録されるには、その2営業日前までに株を買っておく必要があります。この「2営業日前」のことを「権利付き最終日」と言います。
具体的な例で見てみましょう。
たとえば、3月31日(月)が権利確定日だとします。この場合、権利付き最終日は2営業日前の3月27日(木)になります。3月27日(木)までに株を買えば配当金をもらえますが、3月28日(金)以降に買っても間に合いません。
権利落ち日とは?
権利確定日の翌営業日を「権利落ち日」と言います。この日から株を買っても、その回の配当金はもらえません。
権利落ち日には株価が配当金の分だけ下がることが多いです。なぜかというと、配当金をもらう権利がなくなった分だけ株の価値が下がると市場が判断するからです。
たとえば1株あたり50円の配当が出る会社なら、権利落ち日の朝は株価が50円程度下がった水準から始まることが多いです。「権利確定日に買って翌日売れば配当金で儲かる」という単純な話にはならない理由がここにあります。
株主優待の権利確定日も同じルール
株主優待の権利確定日も、配当金とまったく同じ仕組みです。優待をもらうには権利付き最終日までに株を買っておく必要があります。配当金と株主優待の権利確定日が同じ会社も多いので、一度の保有でどちらも受け取れるケースがほとんどです。
配当金の受け取り方
配当金の受け取り方法は主に2つあります。
株式数比例配分方式
証券口座に直接振り込まれる方法です。手間がかからず、NISA口座で保有している株の配当金を非課税で受け取るにはこの方式を選ぶ必要があります。証券口座で株を持っているなら、基本的にこちらを選ぶのがおすすめです。
配当金領収証方式・登録配当金受領口座方式
会社から郵便で配当金領収証が送られてきて、ゆうちょ銀行や銀行窓口で受け取る方法などがあります。手間がかかるうえ、NISA口座の非課税メリットが使えなくなるため、特別な理由がなければ選ぶ必要はありません。
配当金にかかる税金
配当金には税金がかかります。通常、配当金が支払われる際に約20.315%が源泉徴収されます。内訳は所得税15.315%と住民税5%です。
特定口座(源泉徴収あり)で株を保有している場合は、証券会社が自動で税金を引いてくれるので確定申告は不要です。
NISA口座で保有している株の配当金は、受け取り方法を「株式数比例配分方式」に設定していれば非課税になります。長期保有するなら、NISAを活用するのが有利です。
また、配当金は他の所得と合算して確定申告することで、税率が下がるケースもあります。ただし個人の状況によって異なるため、詳細は税理士や税務署にご相談ください。
株主優待とは?
配当金と並んでよく話題になるのが「株主優待」です。
株主優待とは、会社が株主に対して自社の商品・サービス・割引券・ギフトカードなどを贈る制度のことです。配当金は現金ですが、株主優待はモノやサービスで還元される点が違います。
たとえば、飲食チェーンを運営する会社なら食事券、流通系の会社なら買い物割引券、旅行会社なら宿泊優待券などが一般的です。
株主優待をもらうには?
配当金と同様に、株主優待にも「権利確定日」があります。その日に株を保有していることが条件で、必要な株数は会社によって異なります。100株以上が条件の会社が多いです。
株主優待の内容・条件は会社によって千差万別です。投資先を選ぶときに「配当利回り+優待の内容」を合わせて比較する投資家も多くいます。
配当金と株主優待、どちらを重視する?
配当金は現金なので使い道を選びません。一方、株主優待は自分が使わないものだと価値を感じにくいこともあります。
投資の目的や生活スタイルによって、どちらを重視するかは変わってきます。配当金と株主優待の両方が充実している会社を選ぶのも一つの戦略です。
いずれにせよ、配当金や株主優待だけを目的に株を選ぶのは危険です。会社の業績や財務状況をきちんと確認したうえで、総合的に判断することが大切です。
まとめ
- 配当金は会社が利益の一部を株主に分配するお金
- 権利確定日に株を保有していることが受け取りの条件
- 受け取り方はNISAを活用するなら「株式数比例配分方式」を選ぶ
- 配当金には約20.315%の税金がかかる(NISA口座は非課税)
- 株主優待は現金ではなく商品・サービスで還元される制度
- 配当金・優待だけでなく、会社の業績もあわせて確認することが大切
株式投資の口座選びについては、こちらの記事も参考にしてみてください。
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※本記事は個人の見解にもとづく情報提供を目的としています。投資には元本割れのリスクがあります。投資の判断はご自身でお願いします。掲載している数値・制度内容は執筆時点の情報です。最新情報は金融庁・各証券会社の公式サイトでご確認ください。
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