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株の空売りとは?仕組みとリスクをわかりやすく解説【追証で数十万円飛んだ実体験あり】

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公開日: : 最終更新日:2026/03/17

「空売りって何?」 「株価が下がっても儲かるってどういうこと?」 「信用取引って普通の株と何が違うの?」

株を少し勉強し始めると、こういった疑問が出てきます。

この記事を書いているわたし自身、20代のころに空売りで追証を食らって数十万円が強制決済された経験があります。あのときの絶望感は今でも忘れられません。

同じ思いをしてほしくないので、仕組みとリスクを正直にぜんぶ解説します。


そもそも「信用取引」って何?

空売りを理解するには、まず「信用取引」を知る必要があります。

現物取引とは

自分のお金で株を買う方法を「現物取引」といいます。

持っているお金の範囲内でしか買えないので、損をしても投資した金額以上は失いません。初心者に現物取引をおすすめするのはこの理由からです。

信用取引とは

信用取引とは、証券会社にお金や株を担保として預けて、それ以上の金額で取引する方法です。

たとえば手元に50万円しかなくても、その50万円を担保にして150万円分の株を買ったり売ったりできます。これを「レバレッジをかける」といいます。

少ないお金で大きな取引ができる一方で、損失も同じだけ大きくなります。

信用取引と現物取引の比較

比較 現物取引 信用取引
使えるお金 手持ち資金のみ 担保の約3倍まで
最大損失 投資した金額まで 投資した金額を超えることも
空売り できない できる
向いている人 初心者・長期投資 中級者以上・短期売買
リスク 低め 高い

空売りは信用取引の一種です。現物取引では空売りはできません。


空売りとは何か?

空売りとは、株を持っていないのに「売る」ことで、株価が下がったときに利益を得る方法です。

「持っていないものをどうやって売るの?」と思いますよね。これが空売りのキモです。

空売りの仕組み

空売りでは「株を借りて売る」という手順を踏みます。

まず証券会社から株を借ります。次に借りた株をすぐに市場で売ります。株価が下がったタイミングで安く買い戻します。最後に借りた株を証券会社に返します。

売った価格と買い戻した価格の差額が利益になります。

具体的な例で説明

トヨタの株が1,000円のときに空売りをするとします。

まず証券会社からトヨタの株を100株借りて、1,000円×100株=10万円で売ります。その後株価が800円まで下がったら、800円×100株=8万円で買い戻します。借りた株を証券会社に返して、10万円-8万円=2万円の利益になります。

通常の株取引とは逆で、株価が下がるほど儲かる仕組みです。


現物取引と空売りの違い

通常の株取引(現物)の流れ

安く買って→高く売る→利益が出る

株価が上がれば儲かり、下がれば損をします。

空売りの流れ

高く売って→安く買い戻す→利益が出る

株価が下がれば儲かり、上がれば損をします。

利益と損失の方向が真逆

株価の動き 現物取引 空売り
株価が上がる 利益 損失
株価が下がる 損失 利益

空売りのリスク

ここが最も重要なポイントです。空売りは現物取引と比べてリスクがはるかに大きいです。

リスク①:損失が無限大になる可能性がある

これが空売りの最大のリスクです。

現物取引の場合、最悪でも投資した金額がゼロになるだけです。100万円で株を買っても、損失は最大100万円です。

ところが空売りの場合は違います。

1,000円のときに空売りをしたとします。その後株価が2,000円、3,000円と上がり続けたら、損失はどんどん膨らんでいきます。理論上、株価は無限に上がる可能性があるので、損失も無限大になる可能性があるのです。これを「損失が青天井」といいます。

比較 現物取引 空売り
最大利益 理論上、無限大 株価がゼロになった場合のみ
最大損失 投資金額まで(有限) 理論上、無限大

リスク②:追証(おいしょう)が発生することがある

空売りは信用取引なので、損失が一定以上になると「追証(追加保証金)」を求められます。

担保として預けているお金が足りなくなったら、追加でお金を入金しなければなりません。入金できない場合は強制的に決済されてしまいます。


実体験:わたしが追証で数十万円を失った話

ここからは実際にわたしが経験した話をします。

20代のころ、投資を始めてそこそこ慣れてきた時期に信用取引に手を出しました。現物取引で少しずつ利益が出ていたので「もっと大きく稼ぎたい」という欲が出てきたんです。

ある銘柄が「絶対に下がる」と確信して、大きめのポジションで空売りを仕掛けました。根拠は自分なりにあったつもりでしたが、今思えばただの思い込みでした。

ところが予想に反して株価は上がり続けました。「そのうち下がるだろう」と思って含み損を抱えたまま放置していたら、ある朝証券会社から「追証が発生しました。期日までに入金してください」というメールが届きました。

正直、頭が真っ白になりました。

数十万円をすぐに用意できるはずもなく、結局期限までに入金できずに強制決済されました。手元に残ったのは当初の担保から数十万円を引いた金額だけ。あの日の朝の気持ちは今でも忘れられません。

当時のわたしが犯したミスは3つです。

ひとつ目は「絶対に下がる」という根拠のない確信を持ってしまったこと。ふたつ目は含み損が出ているのに損切りできずに放置したこと。そして3つ目は自分が対処できる金額以上のポジションを持ってしまったことです。

空売りで失敗する人のほとんどが、このどれかに当てはまります。


追証を避けるために知っておくべきこと

わたしの失敗から学んだことをまとめます。

損切りラインを決めてから注文する 「この価格まで上がったら損切りする」と決めてから注文することが鉄則です。含み損を抱えたまま「そのうち戻るだろう」と放置するのが一番危険です。

余力を残して取引する 担保いっぱいまでポジションを持つのは絶対にやめましょう。余力がなくなると、ちょっとした値動きで追証が発生します。

自分が対処できる金額だけで取引する 追証が来たときに即座に入金できる金額の範囲内でしか取引しないことが大切です。「追証が来ても払えない金額」でポジションを持つのは自殺行為です。


逆日歩(ぎゃくひぶ)にも注意

空売りにはもうひとつ、逆日歩というコストが発生することがあります。

空売りをする人が多すぎて借りられる株が足りなくなると、証券会社が株を調達するために追加コストが発生します。これが逆日歩です。

金額が読めないため、想定外のコストがかかることがあります。人気の空売り銘柄ほど逆日歩が発生しやすいので注意が必要です。


初心者は空売りをすべきではない理由

ここまで読んでもらえればわかると思いますが、空売りは初心者には向いていません。

損失が無限大になる可能性がある、逆日歩という予測できないコストがある、相場の方向性を正確に予測する必要がある、期限内に決済しなければならないプレッシャーがある、そして追証という想定外の請求が来ることがあります。

わたし自身、20代で数十万円を失って初めてそれを理解しました。あの経験がなければ今でも信用取引を続けていたかもしれません。高い授業料でしたが、おかげで今は現物取引とNISAに絞ったシンプルな投資スタイルに落ち着いています。


空売りを知っておくべき理由

「初心者はやらなくていい」と言いながら、なぜ空売りを知っておく必要があるのかというと、相場の動きを理解するために必要だからです。

株価が急落するニュースのときに「空売りが増えている」という話が出てきます。また「踏み上げ(ふみあげ)」といって、空売りをしていた人たちが一斉に買い戻すことで株価が急上昇する現象もあります。

こういった相場の動きを理解するために、空売りの仕組みを知っておくことは大切です。知識として持っておくと、ニュースや相場の解説が格段に理解しやすくなります。


まとめ

  • 空売りとは株を借りて売り、安くなったら買い戻して利益を得る方法
  • 信用取引の一種で、現物取引ではできない
  • 株価が下がるときに利益が出る(現物取引と逆)
  • 損失が理論上、無限大になる可能性がある
  • 追証・逆日歩など現物取引にないコストやリスクがある
  • 初心者はまず現物取引で経験を積んでから

空売りは「知っておくべき知識」ですが、初心者のうちは実際にやる必要はありません。わたしのように痛い目を見てから学ぶより、最初から知っておいた方がずっといいです。まずは現物取引でコツコツ経験を積みましょう。


株式投資の口座選びについては、こちらの記事も参考にしてみてください。

↓ 松井証券についてはこちら
松井証券ってどんな証券会社?


※ この記事は個人の見解に基づく情報提供を目的としています。投資には元本割れのリスクがあります。信用取引は損失が投資元本を超える可能性があります。投資の判断はご自身でお願いします。

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    30代のフリーランスライターとして活動しながら、株式投資・NISAで資産形成をしています。

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