株式投資で資産を増やすスピードを上げたいなら、信用取引は避けて通れない手法です。
「信用取引って怖そう」「リスクが高いんでしょ?」と思っている人も多いと思います。確かにリスクはあります。でも、正しく理解して使えば、現物取引だけでは実現できない資金効率の高さが手に入ります。
この記事では、信用取引の最大のメリットである「資金効率の良さ」を中心に、現物取引との違いをできるだけわかりやすく解説します。
信用取引の最大のメリットは「資金効率の高さ」
信用取引には主に次の3つのメリットがあります。
- 売却代金をすぐに再投資できる
- レバレッジをかけて少ない資金で大きく動ける
- 手数料が無料または格安
このなかで特に大きいのが、「売った代金をすぐに使い回せる」という点です。これが現物取引との決定的な違いです。
現物取引との最大の違い:売ったお金をすぐに再投資できるか
現物取引では、売った当日にそのお金で別の株を買えない
現物取引で株を売ると、その売却代金は「翌々営業日(T+2)」に口座へ反映されます。つまり、今日売っても、そのお金を次の取引に使えるのは2営業日後です。
なぜこのような仕組みになっているのか、少し背景を説明します。
株式の現物取引は、売買が成立した時点(約定)ではお金と株のやりとりはまだ終わっていません。実際に株と代金が受け渡されるのは約定日から2営業日後——これを「決済(受渡)」と言います。
日本の株式市場はこの「T+2決済ルール」を採用しており、証券会社もそれにもとづいて処理を行っています。そのため、売却代金は決済が完了するまで「確定していないお金」として扱われ、すぐには次の取引に使えないのです。
証券会社によっては「売付余力」として当日から一定額を使えるように見せている場合もありますが、これは証券会社が内部で立て替えているだけです。制度上、現物の売却代金が完全に自由に使えるようになるのは2営業日後が基本です。
具体例:チャンスを逃すかどうかの差
たとえば、50万円の資金でA株を現物で保有しているとします。
ある日、A株がぐんと上がったので利益確定で売りました。しかし同じ日に、今度はB株が急落して「これは買いだ!」と思っても、売ったばかりのお金はまだ使えません。
現物取引の場合、B株を買うには別途50万円を用意するか、2営業日待つしかないのです。
一方、信用取引であれば、A株を売った直後にその代金でB株を買えます。同じ50万円を同じ日に2回、3回と動かすことができます。これが信用取引の「資金効率が高い」という意味です。
1日に何度も売買するスタイルは特に差が出る
この違いは、短期売買になればなるほど大きくなります。
1日のなかで複数の銘柄に乗り換えながら利益を狙うスタイルの場合、現物取引では「売った資金が翌々日まで使えない」という制約が足かせになることがあります。
信用取引なら、売却代金をその日のうちに何度でも再投資に回せるため、少ない元手を最大限に活用できます。元手が少ない時期に資産を積み上げていきたいなら、信用取引の資金効率の高さは大きな武器になります。
レバレッジで少額資金でも大きく動ける
信用取引の2つ目のメリットは、レバレッジです。
信用取引では、自分が持っている資金(保証金)の最大約3.3倍まで取引できます。たとえば30万円の保証金があれば、約100万円分の株を動かせます。
手持ちの資金が少なくても、現物取引よりも大きなポジションを取ることができるため、短期間で資産を増やしたい場合に有効な手法です。
ただし、レバレッジは利益だけでなく損失も同じ倍率で拡大します。この点については後述します。
手数料はほぼゼロ——コストの面でも優れている
信用取引のもう一つの見逃せないメリットが、手数料の安さです。
松井証券・SBI証券・楽天証券など、主要な証券会社の多くは信用取引の売買手数料を無料にしています。現物取引でも手数料無料化が進んでいますが、信用取引も同様に、コスト面での負担はほとんどありません。
ただし、信用取引には売買手数料とは別に「金利(買い方金利)」や「貸株料(売り方)」がかかります。ポジションを数日以上持ち越す場合は、この金利コストも考慮に入れる必要があります。
デメリットも理解しておこう
信用取引はメリットが大きい反面、注意すべきリスクもあります。
レバレッジをかけている分、損失も拡大します。株価が予想と逆方向に動いた場合、現物取引より大きなダメージを受けます。
また、損失が一定の水準を超えると「追証(おいしょう)」が発生します。これは、証券会社から追加の保証金を求められる仕組みで、対応できなければ強制決済になることもあります。私自身、空売りで追証を経験して数十万円を失ったことがあります(詳しくは下記の記事で書いています)。
信用取引は「使い方を知っている人が使う道具」です。仕組みをきちんと理解したうえで活用することが大前提です。
まとめ
信用取引の主なメリットをまとめます。
- 売却代金をその日のうちに再投資できるため、資金効率が高い
- レバレッジで少ない資金でも大きく動ける
- 主要証券会社では売買手数料が無料
現物取引では売却代金が2営業日後まで使えないのに対し、信用取引はその日のうちに資金を回転させられます。元手が少ない時期に資産を効率よく増やしていきたいなら、信用取引の活用は選択肢として十分に検討する価値があります。
リスクをしっかり理解したうえで、自分のスタイルに合った使い方を見つけてみてください。
信用取引を始めるなら、口座選びも重要です。どの証券会社で口座を開くか迷っている方は、こちらの記事も参考にしてみてください。
↓ 松井証券についてはこちら
松井証券ってどんな証券会社?
※本記事は個人の見解にもとづく情報提供を目的としています。投資には元本割れのリスクがあります。投資の判断はご自身でお願いします。掲載している数値・制度内容は執筆時点の情報です。最新情報は金融庁・各証券会社の公式サイトでご確認ください。
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