「CFD」という言葉を見かけたことはありますか?株は知っているけど、CFDって何が違うの?と思っている方に向けて、この記事ではCFDの基本をできるだけわかりやすく解説します。
CFDとは何か
CFDとは「Contract for Difference」の略で、日本語では「差金決済取引」と言います。
名前だけ聞くと難しそうですが、仕組みはシンプルです。
株を買う場合、たとえば1株1,000円の株を10株買うと、10,000円の現金が必要です。そして株価が上がったら売って、その差額が利益になります。
CFDも「値段が上がったら利益、下がったら損失」という点は同じです。ただし、実際に株や商品を「所有」するのではなく、価格の「差額」だけをやり取りする取引です。
たとえ話で言うと、こんなイメージです。
友達と「明日の気温が今日より高かったら君が100円もらえる、低かったら僕が100円もらえる」という約束をしたとします。実際に天気を「買った」わけではありませんが、結果によってお金が動きます。CFDはこれに近い仕組みです。
株とCFDの主な違い
取引できる対象が広い
株式投資では基本的に「株」しか買えません。一方CFDでは、株価指数(日経平均やNYダウなど)、金・原油などの商品、為替など、さまざまな資産を同じ口座で取引できます。
たとえばDMM CFDでは、日本225(日経平均に連動)、金スポット、原油、NYダウなど22銘柄を取引できます。
レバレッジをかけられる
CFDの大きな特徴の一つが「レバレッジ」です。
レバレッジとは、手元の資金より大きな金額の取引ができる仕組みです。たとえばレバレッジ10倍なら、1万円の証拠金で10万円分の取引ができます。
これは利益が拡大する可能性がある一方で、損失も同じように拡大するリスクがあります。株よりも値動きの影響を大きく受けるため、リスク管理が非常に重要です。
売り(ショート)から入れる
株の場合、通常は「安く買って高く売る」という順番です。価格が下がるときは利益を出しにくい場面もあります。
CFDでは「高いところで売って、安くなったら買い戻す」という「売りから入る」取引もできます。相場が下落している局面でも利益を狙える可能性があるのがCFDの特徴の一つです。
ただしこれも、予想と逆に動いた場合は損失になります。
株主優待・配当金はない
株を保有していると、配当金や株主優待を受け取れる場合があります。CFDは価格の差額を取引するものなので、こうした株主としての権利は発生しません。
ETFとCFDの違い
株を勉強していると「ETF」という言葉も出てきます。ETFとCFDは似て非なるものなので、あわせて整理しておきましょう。
ETF(上場投資信託)とは、日経平均やS&P500などの指数に連動するように設計された金融商品で、株式市場に上場されています。株と同じように証券口座で売買でき、実際にそのETFを「保有」します。分配金(配当に近いもの)が出る商品もあります。
一方CFDは、ETFや株価指数の「価格」に連動して差額をやり取りするものです。実際にETFや株を保有するわけではありません。
大きな違いをまとめると以下のとおりです。
レバレッジ:ETFは基本的にレバレッジなし(レバレッジ型ETFを除く)。CFDはレバレッジをかけられます。
保有の有無:ETFは実際に保有する。CFDは保有しない(差額のやり取りのみ)。
売りから入れるか:ETFは通常、買いから入る。CFDは売りから入ることもできます。
分配金・優待:ETFは分配金が出る商品がある。CFDにはありません。
口座:ETFは証券口座で取引。CFDはCFD専用口座で取引します。
どちらが合っているかは、取引スタイルや目的によって異なります。長期保有・積立ならETF、レバレッジを使った短中期の取引に興味があるならCFDという選び方が一つの考え方です。
CFDの税金——株と何が違うのか
株式投資に慣れている方なら、「特定口座(源泉徴収あり)」を使えば税金が自動で引かれるので確定申告が不要という仕組みはご存じだと思います。ところがCFDの税金は、株とは扱いが異なります。
株(特定口座・源泉徴収あり)の場合
証券会社が利益から税金(約20.315%)を自動で計算・徴収してくれます。自分で確定申告をしなくてよいのが大きなメリットです。
CFDの場合
CFDの利益は「雑所得」として扱われます。給与所得など他の所得と合算して税率が決まる「総合課税」の対象です。そのため、CFDで利益が出た場合は原則として確定申告が必要になります。株の特定口座のように税金が自動で引かれる仕組みはありません。
また、CFDの損失を株の利益と相殺する(損益通算する)ことは、原則できません。株同士であれば同じ申告分離課税の範囲で損益通算できますが、CFD(雑所得)と株(申告分離課税)は税の区分が異なるためです。
CFD同士の損益通算は可能です。また、損失が出た年は翌年以降3年間の繰越控除を使える場合もあります。
※税務上の扱いは個人の状況によって異なります。詳細は税務署または税理士にご相談ください。
CFDは怪しくないのか?——歴史と制度的な背景
「CFDって聞き慣れないし、なんか怪しそう…」と感じる方もいるかもしれません。ここではCFDの歴史と、日本における法的な位置づけについて整理しておきます。
CFDの歴史——いつ、どこで生まれたか
CFDは1990年代初頭にイギリスのロンドンで誕生したとされています。もともとは機関投資家やヘッジファンドが株式取引にかかるスタンプ税(印紙税)を回避しつつ、レバレッジをかけた取引を行うための手段として使われていました。
その後、インターネットの普及とともに個人投資家にも広まり、2000年代にはオーストラリア、ドイツ、シンガポールなど世界各国に拡大しました。現在では欧州・アジア・オセアニアを中心に、グローバルで広く利用されている金融商品の一つです。
日本ではいつから?
日本では2003年頃から一部の業者が取り扱いを始め、2009年の金融商品取引法の改正・整備を経て制度的な基盤が整いました。現在、CFDは「金融商品取引法」のもとで規制されており、取り扱い業者は金融庁への登録が義務付けられています。
つまり、CFDは怪しい「裏取引」ではなく、株やFXと同様に国の法律の枠組みの中で運営されている正規の金融商品です。
「怪しい」と感じやすい理由と、その実態
CFDが怪しいと思われがちな理由として、「レバレッジで大きく動く」「実物を保有しない」という点が挙げられます。確かに、仕組みを理解せずに取引すると損失が拡大するリスクはあります。しかしそれはCFDに限った話ではなく、信用取引や先物取引にも共通するリスクです。
重要なのは、取引先の業者が金融庁に登録された正規の業者かどうかです。登録業者かどうかは、金融庁の公開リストで確認できます。
また、信頼できる業者では顧客の資産を「信託保全」という形で会社の資産とは分けて管理しています。万が一業者が経営破綻した場合でも、顧客資産が守られる仕組みです。
CFDのリスクについて正直に書いておきます
CFDはレバレッジをかけられる分、損失も大きくなる可能性があります。投資した金額以上の損失が生じるリスクもゼロではありません。
また、相場の急変動が起きた場合、想定外の損失が出ることがあります。株よりも値動きが激しい商品(原油・金など)を扱う場合は特に注意が必要です。
CFDは株の経験がある程度あり、リスク管理の意識が高い方向けの取引です。「絶対に儲かる」「損しない」ということはありません。始める前に必ず取引のルールとリスクを理解したうえで、余裕資金の範囲内で取引するようにしてください。
DMM CFDの概要
CFDを始めてみたい方の選択肢の一つとして、DMM.com証券が提供するDMM CFDがあります。DMM.com証券は金融庁登録業者であり、信託保全も整備されています。
DMM CFDの主な特徴は以下のとおりです。
取引手数料が無料:取引手数料だけでなく、アカウント維持手数料や出金手数料も無料です。
22銘柄を取引可能:日本225や金スポット、原油など、幅広い銘柄を一つの口座で取引できます。
最短即日で取引開始が可能:本人確認が完結した場合に限ります。申込内容等に不備があった場合や当社休業日は除きます。
クイック入金サービスは24時間365日対応しています。
信託保全あり:顧客の資産は「日証金信託銀行株式会社」で管理されています。
カスタマーサポートはLINE・メール・電話から選べます。
取引するたびに「取引応援ポイント」が付与され、1ポイント=1円として現金化が可能です。
※DMM CFDの詳細・最新情報は公式サイトでご確認ください。
まとめ
CFDは株と同じく「価格の変動で利益を狙う」取引ですが、取引できる対象の広さ、レバレッジ、売りから入れる点などが株とは異なります。その分リスクも株とは異なる側面があるため、仕組みをしっかり理解したうえで取り組むことが大切です。
また、CFDは「怪しい取引」ではなく、1990年代にイギリスで生まれ、日本でも金融商品取引法のもとで正式に規制・運営されている金融商品です。取引先が金融庁登録業者であるかどうか、信託保全の有無を確認することが、安心して始めるための第一歩です。
株の証券会社選びで迷っている方は、こちらの記事も参考にしてみてください。
※本記事は情報提供を目的としています。CFD取引にはレバレッジにより投資元本を超える損失が生じるリスクがあります。取引の判断はご自身でお願いします。税務上の判断は個人の状況によって異なります。詳細は税務署または税理士にご相談ください。掲載している数値・制度内容は執筆時点の情報です。最新情報は国税庁・DMM.com証券の公式サイトでご確認ください。
※本記事にはアフィリエイト広告が含まれています。
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