3秒でわかるベーシックインカムとは
公開日:
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最終更新日:2017/06/25
マネー
ベーシックインカムとは、政府が無条件で国民にお金を支給する制度です。
たとえば、月に8万円を国民一律に支給します。
ここで重要なのが、国民に所得制限を設けないということです。
つまり、貧乏人もお金持ちも、大人も子供も一律8万円支給します。
そうすることにより、煩雑な行政の作業を減らし、人件費を抑えることができるのです。
目次
財源はどうするの?
国民1人あたり月8万円支給すると、毎月8~10兆円ほどかかります。
この財源はどこから出てくるのか?
簡単です。
社会保障をやめればいいのです。
国の社会保障費は月平均でだいたい8兆円ほどです。
さらに、消費税を30%ぐらいにします。
消費税の税収は現在8%でだいたい月平均8千億円ほどですが、3~4倍にすれば月2兆~3兆円ほどになるでしょう(消費が落ち込むことも計算に入れる必要はある)。
- 社会保障をやめる⇒月8兆円
- 消費税を上げる⇒月2兆円
このように、財源的な問題はクリアしているといわれています。
金持ちにまでお金を配る必要があるのか?
ベーシックインカムの基本意義は、憲法にある最低限度の生活を保障することです。
お金持ちにまで月8万円配る必要があるのでしょうか?
あるんです。
いちいち所得制限をつけて、収入何万円以上はもらえないなどとすれば、不正を働く人が出てきますし、調査に人件費がかかるのです。
だからこそ、無条件で一律にお金を配るほうが効率的です。
さらに、ネット銀行や電子マネーなどを使って、気軽に寄付ができるようにすればいいのです。
スマホのボタンひとつで今月のベーシックインカムを寄付しますか?YESorNOと選べれば、お金持ちで寄付する人は必ずいます。
ベーシックインカムになったら困る人
ベーシックインカムになったら困る人がいます。
年金受給者です。
先の例では月8万円を上げましたが、現実ベーシックインカムを取り入れるとなったら、月4万円ぐらいからでしょう。
当然、年金受給者は月4万円以上もらっていますので、財源確保のために年金制度を撤廃したら、毎月の収入が減ってしまうわけです。
日本の人口ピラミッドは、団塊世代の年休受給者たちが今や一番多く、この世代の人たちを納得させるのは難しいでしょう。更に、団塊世代より20年下の世代も第2次ベビーブームで人口割合が非常に多くなっています。政治的にはベーシックインカムは実現が難しそうです。
それともうひとつが、生活保護受給者です。
生活保護は毎月12万円程度もらえます。更に、季節によって冬加算というわけのわからない制度もあり、金額が上乗せされ、上下水料金の免除、住民税の免除、医療費免除など数々の特権があります。数々の特権も考えれば、月収20万円相当と考えられるでしょう。
こんな特権がたくさんあるので、ちょっと賢い人は、不正受給をするのがお得だと考えるのは至極当然な流れですね・・・
生活保護制度を辞めて、一律4~8万円を給付するベーシックインカムになれば、生活保護を受けている人は、今より損するので猛反対するでしょう。
働かなくなるのでは?という批判
ベーシックインカム制度を取り入れたら、人間働かなくなっちゃって、ダメ人間になるんじゃないの?
こういう批判をする人は多いですが、私個人的には一番バカな批判だと思います。
働かないことのなにが悪いんでしょうか??
働かないこと=ダメ人間と決め付けるのは想像力の欠如の最たるものです。
そもそも、働くということは、労働力を提供し、その見返りとしてお金という対価をもらう行為です。
その行為をしているからいい人間、しないからダメ人間という論理は破綻しています。
ベーシックインカムを取り入れて、無理に働かなくてもよくなったら、自分のやりたいことをやっていればいいのです。
旅行したり、スポーツをしたり、漫画を書いてネットにアップしたり、ブログを書いたり・・・お金に直結しなくても、自分がやりたいことをやっていればそれでいいはずです。
逆にお金にしばられない分、今まで行動できなかった人が行動するようになるパターンもあります。
生活費を稼ぐ必要が無くなったからという理由で、仕事を辞めて好きな研究に打ち込めたり、採算度外視で世の中を面白くするコンテンツを作ったりなど、お金のことを考えなくていい分、よっぽど人間らしい生き方ができます。
みんな働かなくなったら、経済が回らなくなるのでは?
という批判もあります。
そもそも、人間がみんな働かなくなるというのはありえません。
知的生命体である人間は、物を作る本能があります。
かならず、何かを作りたいと思い、世の中にそれを提供する人は現れます。
それが働いているつもりで作ったものではなくても、世に提供されたコンテンツが価値のあるものであれば、収入が発生し、知らず知らずのうちに働いていることになっているのです。
ベーシックインカムにより、本当に自分のやりたいことをやり、それが仕事になっているというのが理想のパターンでしょう。これは、遊びが仕事になるということです。現在の日本人の仕事を100年前の日本人が見たら遊んでいると思われます。数十年後には、今では遊んでいるとしか考えられないことが仕事になっているはずです。
そして、テクノロジーが進歩したことにより、大概の人がやりたがらない仕事は機械に任せることができます。
さらにAIも発展してきていますので、今まで機械には任せられなかった高度に頭を使うような仕事も、人口知能にやらせることができます。
まとめ
冒頭3秒でベーシックインカムとは何かがわかったと思います。
頭の固い古い人はこの制度のよさが理解できないと思いますが、日本でいつか取り入れられたらいいですね。
もっとも、AIがもっともっと発展すれば、職を奪われる人が増大し、生活保護の財源が圧迫し、ベーシックインカムに切り替えさぜるを得ない日は遠くないかも知れませんが。
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