習慣力を鍛える心理学|挫折しないトレーニング方法
身に付けたい習慣があるのに、なかなか身につかないと悩んでいませんか?
でもそれは仕方のないことです。だって意志力を鍛えていないのですから。
脳科学や心理学に基づいた、正しい習慣付けのトレーニングをすれば、誰でも簡単に身につけられます。
目次
身に付けた習慣に意志力はいらない
習慣的行動を取るとき、自然と行動できている人は特に意志力は使っていません。
意志力を使わないでできる行為=習慣
とも言えます。
しかし、新しい習慣を身につけようという場合は、最初はかならず意志の力が必要になります。
習慣化していくにつれ、徐々に意志の力が不要になり、完全に習慣化してしまえば、何も考えなくても自然とできてしまうということです。
意志力は消耗してしまう
人間の意志力や集中力は脳の前頭葉で作られると言われています。
これをウィルパワーと言うのですが、ウィルパワーは無限ではありません。
一日中脳を使い続ければウィルパワーを消耗してしまうので、夕方ごろには何もやる気が起きなくなってしまうのも当然です。
会社員であれば、仕事をして夜に帰宅。学生であれば勉強して部活して夜に帰宅。
帰宅した時には、ウィルパワーをかなり消耗しているのでもうなんのやる気もでません。
なので、新しい習慣を身に付けたければウィルパワーが充電満タンの朝にやるのが一番効果的です。
意志力は鍛えられる
仕事が終わっても精力的に活動できる人もいますよね。
その違いは何かと言うと、ズバリ意志力の違いです。
意志力は鍛えられるのです。
その方法は、どうでもいい習慣やこだわりを持つことです。
なぜかというと、習慣を身につければ身につけるほど前頭葉が鍛えられ意志力が強くなるからです。
習慣の種類はなんでもいいです。だから、簡単にできるどうでもいい習慣やこだわりをあえて作ることにより、意志力を高める結果となります。
どうでもいい習慣の例を挙げると次のようなものがあります。
- 帰宅後は左手でスマホを使う
- 漫画は立ちながら読む
- 夕食は左手で食べる
- 朝にラジオ体操を行う
かなりハードルは低い習慣やこだわりなので、わりとすぐに身に付くはずです。こういうちょっとした習慣を身に付ける行為自体が意志力を鍛えていることになるのです。
簡単な習慣でも最初は意志力が必要なので少し意志力がUP⇨習慣化してしまえば意志力は不要⇨意志力が強化されたので他の習慣化にも挑戦できる
↑これを繰り返してレベルアップしていきましょう!
ちなみに上記の習慣の例は、別の意味でも理にかなっています。
利き手と逆手でスマホを使えば長時間無駄にいじることが減る。立ちながらだと疲れるのでだらだら漫画を読まなくなる。利き手じゃない方の手でご飯を食べればゆっくりになるので食べ過ぎを防げる。朝の運動は脳も精神もスッキリする。などです。
一流と言われる人ほど、自分独自のルールやこだわりを持っていたりします。イチローや五郎丸のルーティンも似たようなものです。
はたから見れば意味のないようなものでも、実は前頭葉を鍛えて意志力を高める役割があったのです。
身に付けたい習慣は1つにする
習慣を身に付けたくても、あれもこれもと手を出してはいけません。
人が身に付けられる習慣は66日間で1つだけです。
これは、ロンドン大学の研究で明らかになったことです。新しい習慣を身に付けるには平均で66日間かかります。
あくまで平均なので、超簡単なものであればそれほどかかりません。
運動の習慣や勉強の習慣、早起きの習慣、読書の習慣などが、だいたい66日くらいで身につきます。
なので、66日間かけて1つ身に付けたら、また新しい習慣を身につけるというように、1つクリアしたら1つと習慣を増やしていきます。
着実に行えば、1年間で4〜5個も習慣が身につけることができます。
場所を変えて習慣力を付ける
習慣には、なにかしらのトリガー(きっかけ)を作ると有効的です。
たとえば、場所です。
仕事をやるときはこの場所。読書はこの場所。勉強はこの場所。
場所がトリガーになると、その場所に行っただけでやるべきことをやりたくなります。
場所を変えることが難しい場合は、体の向きや、座る椅子を変えるだけでも効果があります。
それと、似た原理で作業内容ごとにパソコンを変えるのも有効的です。
たとえば、アニメや漫画を見る端末と仕事に使う端末が同じだと、つい趣味に走ってしまいますが、きちんと遊び用と仕事用に分けて使えば、「このパソコンは仕事用だから仕事しかできない」と誘惑に勝てます。
習慣力を身に付けるまとめ
習慣化の最初は意志力が必要です。
習慣化してしまえば意志力は不要です。
たくさん習慣化すればするほど前頭葉が鍛えられて意志力が強まります。
意志力(前頭葉)はトレーニングで鍛えられます。
その方法が、「すぐにできる簡単な習慣」を身に付けることです。
また、習慣にしたい行為を行う場所をあらかじめ決めておくと心理的に負担が少なくなります。
そして、習慣化させたいものは、2個も3個も身につけようとせずに1つに絞りましょう。
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